Updated: 2013-12-09

安比森林気象試験地 (API)

安比試験地周辺の森林のようす

試験地の概要

安比森林気象試験地は,岩手県八幡平市の西森山北麓に広がる台地状の緩傾斜地に位置します.ブナを主とする冷温帯性落葉広葉樹の二次林で,林床植生は少なく,常緑性の樹木は殆ど混交していません.冬期の積雪深は約2mに達する豪雪地で,例年11月から5月の間には積雪があります.

試験地の位置
位置40° 0.100′ N (40.0017° N),
140° 56.250′ E (140.9375° E)
標高825m
傾斜5~6°
試験地の気候
気候区分冷帯多雨(Dfb)
年平均気温5.9°C(2000-2006年)
年間降水量1869mm(2007-2009年)
年平均日射量12.7MJm-2day-1(2000-2006年)
月平均気温 (2000-2006年) と
月間降水量 (2007-2009年)
月平均日射量 (2000-2006年)
観測対象生態系
種類冷温帯性落葉広葉樹林
面積43.5ha
フェッチ最大600m
主要構成種Fagus crenata(ブナ)
群落高さ19~20m(2009年)
地上森林バイオマス130~140tC ha-1
樹齢70~80年
最大葉面積指数4.8(2000~2006年平均)
土壌タイプアンドソル
適潤性褐色森林土、 BD(d)
人為攪乱の影響度最寄りの道路(幅員約4m)から0.2km
観測時期・頻度
時期2000年4月~継続中
頻度連続
観測用施設
観測タワーの高さ31 m
測器取付のために登ること可能
電源の種類商業電源 AC100V
コミュニケーション用設備電話(アナログ回線)
滞在施設無し

微気象

測器
 測器名高さ
全天日射Kipp and Zonen, CM-6F31 m
反射日射Kipp and Zonen, CM-6B31 m
全天長波放射Eppley, PIR31 m
上向き長波放射Eppley, PIR31 m
正味放射(4成分)31 m
全天光合成有効放射LI-COR, Li190-SB31 m
上向き光合成有効放射LI-COR, Li190-SB31 m
林内光合成有効放射LI-COR, Li190-SB31, 15, 12, 9, 6 m
気温Visala, HMP-45D31, 26, 23, 21, 15, 12, 9, 6, 3 m
湿度Visala, HMP-45D31, 24, 20, 18, 15, 12, 9, 6, 3 m
風速池田計器, WM-30P31, 26, 23, 21, 15, 12, 9, 6, 3 m
風向橫河電子機器, A802 31 m
気圧Vaisala, PTB-1002 m
地温ネツシン, 白金抵抗温度計埋設深 2, 5, 10, 20, 40, 80 cm
地中熱流英弘精機, MF-81埋設深 0.02 m 2か所
土壌水分Campbell, CS615埋設深 5, 15, 30, 50, 80 cm
降水量溢水式雨量計4.5 m
積雪深Campbell, SR50A3.5m
データロガー
サンプリング周期15秒毎
平均値保存の場合の平均化時間5分
レコーダCampbell, CR-1000+AM16/32+AM25T
記録媒体 CFカード

乱流変動法(渦相関法)

測定方式クローズドパス方式
測 器
超音波風速温度計カイジョーソニック DAT-600-3T
(現ソニック)
センサースパン0.2 m
高さ31 m
植被面からの高さ12 m
ガスアナライザー
(クローズドパス)
LI-COR LI-7000 吸引口から分析計までの距離約50 m
吸引口の設置高さ31 m
植被面からの高さ約12 m
ガスアナライザー
(オープンパス)
LI-COR LI-7500A 風速測器と測器の距離-
データロガー
サンプリング方法連続
平均化時間0秒
サンプリング周波数10Hz
aliasingを防ぐためのfilterの有無無し
filterのCutOff周波数24Hz
記録方法全てを保存
レコーダCampbell, CR-3000
記録媒体CFカード
フラックス計算方法
フラックスデータ計算時間1800s
解析方法トレンド除去除去対象 w, u, Ta, CO2, H2O
Coordinate rotation補正有り
Line averaging補正無し
Sensor separation補正無し
超音波風速計による顕熱Fluxの湿度影響の補正補正有り

キャノピー層内のCO2濃度鉛直プロファイル

測器名LI-COR, LI-6262
サンプリング10秒
サンプリング周期1高度1分 x 8高度 (31, 26, 23, 21, 15, 12, 9, 3 m)
平均値保存の場合の平均化時間10秒
レコーダパソコン
記録媒体HDD
記録方法バイナリ形式

気象以外の測定項目

光合成
測器LI-COR, LI-6400
測定頻度不定期
土壌呼吸量
測定方法自動開閉型クローズドチャンバー法
測定頻度連続
落枝・落葉量
測定方法リタートラップ
測定頻度月に一回
生物量
測定方法樹木直径,樹高
測定頻度-

参考文献

YASUDA Yukio, SAITO Takeshi, HOSHINO Daisuke, ONO Kenji, OHTANI Yoshikazu, MIZOGUCHI Yasuko, MORISAWA Takeshi(2012): Carbon balance in a cool-temperate deciduous forest in northern Japan: seasonal and interannual variations, and environmental controls of its annual balance. Journal of Forest Research, 17(3):253-267.

HASHIMOTO Toru, MIURA Satoru, ISHIZUKA Shigehiro (2009):Temperature controls temporal variation in soil CO2 efflux in a secondary beech forest in Appi Highlands, Japan. Journal of Forest Ressearch, 14(1):44-50.

KOARASHI Jun, ATARASHI-ANDOH Mariko, ISHIZUKA Shigehiro, MIURA Satoru, SAITO Takeshi and HIRAI Keizo (2009): Quantitative aspects of heterogeneity in soil organic matter dynamics in a cool-temperate Japanese beech forest: a radiocarbon-based approach. Global Change Biology, 15(3):631-642.

橋本 徹, 三浦 覚, 池田重人, 志知幸治(2008):樹木指標による土壌CO2フラックスの空間変動の推定. 日本森林学会誌, 90(6):386-390.

ISHIZUKA Shigehiro, SAKATA Tadashi, SAWATA Satoshi, IKEDA Shigeto, TAKENAKA Chisato, TAMAI Nobuaki, SAKAI Hisao, SHIMIZU Takanori, KAN-NA Kensaku, ONODERA Shinichi, TANAKA Nagaharu, TAKAHASHI Masamichi (2006): High potential for increase in CO2 flux from forest soil surface due to global warming in cooler areas of Japan. Annals of Forest Science, 63(5):537-546.

研究予算

- 農林水産省林野庁 緊急重要施設(二酸化炭素動態観測施設)整備費

- 森林総合研究所 交付金プロジェクト費

- 農林水産省 環境研究費

- 環境省 地球環境保全試験研究費

研究者

安田幸生

協力研究者

小野賢二、星野大介、櫃間岳、志知幸治、斎藤武史、千葉幸弘

連絡先

森林総合研究所東北支所森林環境研究グループ
020-0123 岩手県盛岡市下厨川字鍋屋敷92-25
TEL: 019-641-2150 (代)
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