Updated: 2011-06-11

ポータブルフラックス観測システム

システム概要

フラックス観測の精度向上および観測サイト間でのデータの比較と共有を容易にするために、可搬型のフラックス観測システム(ポータブルフラックス観測システム)を開発しました。このシステムを用いることによって、渦相関法による顕熱・水蒸気・二酸化炭素フラックスを測定できます。クローズド型の赤外線ガス分析計(LI-7000/ LI-COR)、超音波風速温度計(CSAT3/ Campbell)、温度・湿度計(HMP45A/ Vaisala)、高速サンプリングが可能なデータロガー(CR3000/ Campbell)、キャリブレーションのための大気吸引経路切り替え器などで構成されており、持ち運びや設置も容易なプラスチック・コンテナに格納されています。アジア地域のサイトにおける移動比較観測での使用を前提に、システムを構成する全ての機器が12V DCまたは 24V DCで駆動する仕様となっています。通常100V~240V AC入力の交流電源をDC変換して測定を行っています。

左:電源ユニット 右:メインユニット

メインユニット

機器モデル、メーカ供給電圧
消費電流
赤外線ガス分析計LI-7000, LI-COR (USA)10.5 to 16VDC
4A max.
超音波風速温度計CSAT3, Campbell (USA)10 to 16VDC
200mA
温度・湿度計HMP45A, Vaisala (Finland)7 to 35VDC
4A max.
気圧計PTB-100A, Vaisala (Finland)10 to 30VDC
4mA max.
データロガーCR-3000, Campbell (USA)10 to 16VDC
10mA
通風ファンCF825D-12M, 日本ブロアー12VDC
170mA
ポンプMVP03V12BA1, パナソニック8 to 15VDC
2.5A
マスフローコントローラCMQ0020, 山武15 to 24VDC
300mA max.
電磁弁AG31-02-2-03A, CKD
2基実装
12VDC
900mA(一基あたり)
流量計RK1650, コフロック-
フィルタ9922-05, BLASTON (USA)-

電源ユニット

機器モデル、メーカ入出力
Switching Power SupplyPAA150F-12A, コーセルInput: 100 to 240VAC
Output: 12V13A(max.)
Switching Power SupplyHWA050-24, サンケン電気Input: 100 to 240VAC
Output: 24V2.1A(max.)
ポータブルシステムの概念図

ポータブルフラックス観測システムを用いた観測

フラックス観測が行われているサイトにポータブルシステムを設置して経常システムの観測との比較を行ない、その上でサイト間の相対的な観測の差異を確認しています。

既往の比較観測

ポータブルフラックス観測システム使用マニュアル

和文 (Portable_System_User_Manual_Ver1J.pdf、900KB)
英文 (森林総合研究所 第2期中期計画成果シリーズ)

CR3000コントロールプログラムのサンプルはこちら

※このサンプルプログラムは、使用者の責任において自由に使っていただいてかまいませんが、本プログラムを使用したことによって生じるいかなる不具合に対しても作成者は責任を負いません。

参考文献:

OHTANI Yoshikazu, MIZOGUCHI Yasuko, TAKANASHI Satoru, YASUDA Yukio, IWATA Hiroki, NAKAI Yuichiro, YUTA Satoko, YAMANOI Katsumi (2010): Development of a portable CO2 flux observation system using a closed-path gas analyzer for intercomparison. 森林総合研究所研究報告, 9(1):31-36.

関連プロジェクト

- 文部科学省科学振興調整費「我が国の国際的リーダーシップの確保」 課題名「次世代のアジアフラックスへの先導」

- 環境省地球環境保全試験研究費 課題名「アジア陸域炭素循環観測のための長期生態系モニタリングとデータのネットワーク化促進に関する研究」